型枠大工とは、建物を作る際に土台となるコンクリートを流し込み、基礎となる枠を作る技術者のことです。
高度な技能を必要とする型枠大工には、どんな資格が必要なのでしょうか?
本記事では、型枠大工が持っておくべき資格について解説していきます。
「型枠施工技能士」は、型枠の組み立て図を作成し、組み立ての技能を認定する国家資格です。
型枠大工が、経験を積み最初に取る、「入口」とも言うべき資格です。
厚労省所管の技能検定制度の一種であり、試験は都道府県職業能力開発協会が実施しています。
種別が1級から3級まであり、1級は7年以上または2級合格後2年以上・2級は2年以上の実務経験、または養成学校の卒業・3級は作業の基本的な技能を有していることが、受験資格として必要です。
合格すると、1級は厚生労働大臣から2・3級は各都道府県知事から、それぞれ合格証書が交付され「技能士」を称することができます。
「型枠施工技能士」の資格を取得したら、次に取るべき資格が「型枠支保工の組立て等作業主任者」です。
「型枠支保工の組立て等作業主任者」は、労働安全衛生法に定められた国家資格である「作業主任者」の一つです。
合格すると、建設現場で型枠大工を指揮・監督したり、労働災害を防止するため、機械や安全装置の点検・器具や工具などの使用状況の監視などを行う、作業主任者になることができます。
この資格を持っていれば、型枠大工として相当に高いスキルを持つ証明にもなります。
資格を得るには、「型枠支保工の組立て等作業主任者技能講習」の受講が必要となります。
受講資格は、「型枠支保工の組立てまたは解体に関する作業に3年以上従事した経験を有する者」など、実務経験や学歴によって細かく定められています。
「建築施工管理技士」は、建設工事の施工計画の作成や、工事の進行を指揮・監督する施工管理を行うため必要な資格です。
この資格があると、プロの型枠大工としての高い信用を得ることができます。
「建築施工管理技士」には1級と2級があり、1級は大規模・2級は中小規模の工事と、それぞれ扱える規模が異なります。
受験資格は、1級は「指導監督的実務経験を1年以上」もしくは「専任の主任技術者を1年以上」含んでいる場合に分かれ、それぞれ非常に細かな規定があり、2級も学歴や実務経験によって細かな規定があります。